ミトコンドリアの機能が低下すると、代謝が弱まり、体温の低下や疲れ、老化につながります。また、糖や脂肪が代謝されず体内に蓄積されることで、体重が増加し、生活習慣病も誘発します。さらに、エネルギーがうまく作られないことによって活性酸素が増加し、さまざまな体の不調をも引き起こします。代謝の際に生成される代謝水も減ってしまうので、肌の潤いが低下するなどの影響も出ます。

ALAはミトコンドリアでFe（鉄）などのミネラルと一緒になることでエネルギー（ATP）生産を向上させる効果が得られることが分かっています。

ミトコンドリアを含む細胞にALA＋Fe（鉄）を与え、細胞で作られるATPの量の変化を測定した実験を行ったところ、ATPの量が増加していることが分かりました（実験室環境下）。

また、成長期のラットを用いた実験でも、ALAなしの群と比較して、ALAを与えた群では内臓脂肪の総量が統計的に有意に低い値となりました。その際、安静時の酸素消費量が増加したのに加え、体温を上昇させるたんぱく質の量も有意に高くなったことから、ALAの補給によってラットの基礎代謝が上がって、脂肪蓄積が抑えられたと考えられます。

また、ヒトにおいてもALAを摂取することで基礎代謝を高めることができるという実験結果が出ています。健康な9名の男性ボランティアに協力いただいた実験で、ALAを取り入れていない群とALA投与群での酸素消費量および体温を測定したところ、ALA摂取で酸素消費量が1.2倍、体温も上昇していました。

ALAを体内にうまく取り入れることができれば、ミトコンドリアの代謝＝エネルギー生産力を向上できると考えられます。

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